【ケアプランとは?】
3つの種類と作成方法、注意点を解説
ケアリエコラム>介護制度関連
介護保険制度を利用するためには、ケアプラン(介護(予防)サービス計画書)を作成することが必須条件となっています。
この記事では、ケアプランの概要や作成する専門職を紹介するとともに、ケアプラン作成までの流れについて解説します。
ケアプランとは?
ケアプランとは、要介護認定を受けた高齢者が介護サービスを利用する際に必要な計画書です。
どのような介護サービスをいつ、どれだけ、どのように利用するかを具体的にまとめたものです。
効率良く、効果的なサービスを利用する狙いがあることから、介護サービスを利用するには、ケアプラン作成は必須事項となっています。
作成に係る費用は全て介護保険で賄われ、利用者負担はありません。
ケアマネジャーとは?
ケアプランを作成する専門職は、ケアマネジャー(介護支援専門員)です。
ケアマネジャーは、介護サービス利用者(以下、利用者)とその家族の相談に応じてケアプランを作成し、サービス提供事業者との連絡調整(ケアマネジメント)を行う専門職です。
都道府県の認定する公的資格の一つです。
主に、居宅介護支援事業所や特別養護老人ホームなどの福祉施設、地域包括支援センターなどに勤務しています。
利用者やその家族の相談に応じるとともに、ケアプラン作成のための情報収集や連絡調整、提供される介護サービスの品質チェックを行っています。
ケアプランの内容
ケアマネジャーは、利用者の要介護状態をふまえたうえで、家族の意向を聴きながら、利用者の希望にそえるような介護サービスを利用できるようにケアプランを作成します。
ケアプランでは、主に以下の内容を記載します。
ケアプランの作成は、原則としてケアマネジャーが行いますが、利用者や家族が自分で作成することも可能です。
しかし、介護サービス提供事業所との連絡・調整に大きな手間がかかってしまうことから、ケアマネジャーに依頼するのが一般的です。
ケアプランは3種類
ケアプランには大きく3つの種類があります。
これは、利用者がどこに住んでいて、どのような介護サービスを利用するのかによって、次のいずれかが当てはまるような仕組みです。
ケアプラン作成・サービス利用までの流れ
ここからは、実際にどのような流れでケアプランが作成され、サービス利用までにどのようなプロセスがあるかを説明します。
なお、提供される介護サービスの品質に問題があった場合や、別の介護サービスに切り替えたいなどの希望があれば、担当のケアマネジャーに相談することができます。
利用できる介護サービスの例
利用者はケアプランに基づいて次のサービスを利用することができます。
このように、介護サービスは様々な種類がありますが、ケアマネジャーが利用者や家族のニーズや、経済的負担を考えて最適なプランを作成してくれます。
ケアマネジャーが作成?自分でケアプランを作成する場合の方法は?
ケアマネジャーが作成することが一般的なケアプランですが、前述したとおり利用者自身で作成すること(セルフケアプラン)も可能です。
ケアマネジャーが作成する場合と、自分で作成する場合の流れやメリット・デメリットを解説します。
ケアマネジャー作成の流れ
ケアマネジャーが作成する流れは以下の6ステップです。
ケアマネジャーが作成するメリット・デメリット
ケアマネジャーが作成するメリットとデメリットは以下が考えられます。
セルフケアプラン作成の流れ
自分で作成する流れは以下の8ステップです。
セルフケアプランのメリット・デメリット
自分で作成するメリットとデメリットは以下が考えられます。デメリットの方が多く考えられます。
このように、どのようなサービスが自身に合っているのか、また利用する量はどれくらいが適切なのか分からない場合が多く、デメリットも多いことから、ケアプランの作成はケアマネジャーに依頼することが一般的です。
ケアプランを作成する際の注意点
ケアプランを作成する場合は以下の点に注意しましょう。
ケアマネジャーの選び方
ケアマネジャーを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう。
介護保険のパンフレットやインターネットなどで、ケアマネジャーの紹介や評判を調べたり、複数のケアマネジャーと面談したりして、自分に合ったケアマネジャーを選ぶようにしましょう。
ケアマネジャーに伝えるポイント
ケアマネジャーに伝えるポイントは以下のとおりです。
ケアプランは、利用者の状況や希望をふまえて作成されるものです。
利用者の状況や希望を具体的に伝えることで、より適切なケアプランを作成することができます。
ケアプランの見直しも重要
ケアプランは、利用者の状況や希望の変化に合わせて、定期的に見直すことが重要です。
ケアプランの見直しを定期的に行うことで、利用者の状況や希望に沿った介護サービスを継続的に利用することができます。
まとめ
ケアプランは介護サービスを利用するための計画表ではありますが、利用者が望む暮らしを実現するために、どんなことに課題があるのかを整理し、QOL(生活の質)の維持や向上、生きがいや意欲を高めることを目的としています。
「ケアプランが完成したら終わり」ではなく、サービスを利用していて問題や疑問に思った事があれば、事業所に相談して、利用者がより良い生活を過ごせるように支援していきましょう。
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