【老後の一人暮らし】満足度や不安、一人暮らしを楽しむポイントを解説
ケアリエコラム>高齢者の病気/生活
近年、老後の一人暮らしの世帯数が増加傾向にあります。
これは未婚化、夫婦別居・離婚の増加、核家族化の進展などが背景にあると考えられます。
また、自ら一人暮らしを選択しなくても配偶者が先立った、子供が独立した、などやむを得ず一人暮らしになった場合もあるでしょう。
この記事では、老後の一人暮らしの現状と課題、そして充実した生活を送るためのポイントについて解説します。
老後の一人暮らしの実態
ここで言う老後とは、65歳以降のことを指します。全国で老後の一人暮らしをしている人はどのくらいいるのでしょうか。また、満足度はどのくらいなのかを解説します。
1. 老後の一人暮らしの世帯数
総務省が発表している令和2年国勢調査によると、65歳以上の単独世帯は671万7千人で、65歳以上人口に占める割合の約19%との結果でした。65歳以上の約5人に1人が一人暮らしをしているということになります。
男女別の場合、男性は230万8千人で約34.4%、女性は440万9千人で約65.6%で、女性の一人暮らしの方が男性の約2倍の人口です。
内閣府は、令和5年版高齢社会白書で65歳以上の単独世帯数の動向を発表しています。
2025年には751万2千人、2040年には896万3千人と予想しており、今後も65歳以上の単独世帯は増加傾向にあります。
2. 一人暮らし?同居?どちらの満足度が高い?
内閣府が2016年に発表した一人暮らしの高齢者に関する意識調査によると、65歳以上の一人暮らしの76.3%が「一人暮らしのままで良い」との答えでした。
転載:一人暮らし高齢者に関する意識調査結果「人とのつきあいに関する事項」|内閣府
「幸福度」に関しては、0~10点のうち平均点が6.59点と平均以上の結果でした。内訳は下記のとおりです。
このことから、一人暮らしでも満足している人が多いことがうかがえます。
転載:一人暮らし高齢者に関する意識調査結果「幸福感、不安に関する事項」|内閣府
また、「生活の楽しみ」(複数回答)では、以下の結果でした。
他には食事、散歩、旅行、買い物、家族との団らんなど、一人の時間を楽しみつつ、仲間や家族との交流も楽しみの一つとされている様子がうかがえます。
「老後の一人暮らし=孤独」ではなく、活き活きと生活されている高齢者が多い印象ですね。
老後の一人暮らしのメリット
老後の一人暮らしには、以下のようなメリットがあります。
1. 家族への気遣いがいらない
前項でもお伝えしたように家族と一緒に暮らす場合、食事やお風呂の時間など生活のペースを家族に合わせる必要が生じます。
また、家族の分まで家事をしたり、反対に家事をしてもらったり、家族と言えど気を遣うことも多いかと思います。
その反面、一人暮らしであれば自分のペースで気兼ねなく生活することができます。
2. お金や時間を自由に使える
家族の同意を得ずに、自分の好きなことにお金と時間を使うことができます。
今までやりたいと思っていたことにチャレンジする、新しい趣味を始める、旅行に行くなど、相手の時間やお金を気にせずに思いっきりやりたいことに没頭することができるでしょう。
老後の一人暮らしのデメリット
老後の一人暮らしを満喫する一方、一人暮らしをしている高齢者はどのような不安を感じているのでしょうか。
前述した一人暮らしの高齢者に関する意識調査の結果から、抜粋して見てみましょう。
転載:一人暮らし高齢者に関する意識調査結果「幸福感、不安に関する事項」|内閣府より、上位10項目を抜粋
1. 健康面の不安
最も多かったのが「健康や病気のこと」で58.9%、次いで「寝たきりや身体が不自由になり介護が必要な状態になること」が42.6%で、半数以上の方が健康面の不安を感じている結果でした。
健康的な食事を摂り、積極的に運動をしていたとしても、病気になる可能性は誰にでもあります。また、高齢になると筋力の低下などから転倒や骨折のリスクを高め、寝たきりや要介護状態になることも考えられます。
2. 頼れる人がいない
「頼れる人がいなくなること」が5番目に多いことからわかるように、一人暮らしのメリットがある反面、以下のようなことが不安になるのではないでしょうか。
3. 住まいに関する不安
9番目に多かった不安は「住まいに関すること」でした。
持ち家の場合、家のメンテナンスに関する不安が考えられます。
また、家族と暮らしていた場合は一人暮らしには広すぎる、階段が億劫になるなどが考えられます。
賃貸の場合は、「高齢になってから借りることができるのか?」「家賃は払っていけるか?」などの不安があるでしょう。
老後の一人暮らしを楽しむポイント
老後の一人暮らしは快適な面がありつつ、不安な面もあることをご紹介しました。一人暮らしを楽しむための具体的な対策を3つご紹介いたします。
1. 健康面
健康的でバランスの良い食生活を心がけ、適度な運動をしましょう。自分で献立を考え、手を動かすことで脳の活性化にもつながります。
運動は身体だけでなく心もリフレッシュできます。また、定期的に健康診断を受け、病気の早期発見・早期治療を心がけましょう。
2. 趣味・人間関係
趣味やボランティア活動に参加することで、社会とのつながりを維持しましょう。地域の介護予防センターや高齢者サロンなどの交流イベントなどに積極的に参加するのもおすすめです。
また、日頃から馴染みの場所を作れば、何かあった時に気付いてもらえる点もメリットでしょう。
3. 高齢者施設への入居
高齢者施設と聞くと、介護が必要な方だけが入居可能なイメージではないでしょうか。ですが、介護の必要がない自立の方でも、高齢者施設に入居することが可能です。
自立の方が入居できる施設の種類は以下のとおりです。
「自分が健康で手続きできるうちに」高齢者施設に入居する方も増えています。一人暮らしのプライベート空間は確保しつつ、介護職員が常駐している施設は万が一の際には安心ですよね。
また、病気やけがなど、遠方で一人暮らしをしている親御さんが心配で施設を検討される方もいらっしゃいます。
介護コネクトでは、自立の方が入居できる高齢者施設のご紹介が可能です。「施設に今すぐ入居するわけではないけど、どんな施設があるのか知りたい」など、いざとなった時の備えとしてのご相談も可能です。
ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
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まとめ
老後の一人暮らしには誰にも気を遣うことなく生活できるメリットがある反面、介護など健康面の不安をかかえている人が多いことを解説しました。
健康なうちに万が一の対策をすることは、今後も安心して生活していくことにつながるでしょう。
「どこに相談したら良いかわからない」「高齢者施設はどんなところなのか知りたい」など、お考えの方はぜひ介護コネクトにお問い合わせください。
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