【要介護4とは?】要介護5との違い、入居可能な介護施設、ケアプラン例を解説
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要介護4は、7区分に分かれている要介護認定区分のうち、上から2番目に重い要介護状態です。厚生労働省によると「要介護認定等基準時間が90分以上110分未満」とされています。
要介護4は身体機能と認知機能がともに低下した状態で、自立した生活をすることが難しく、生活のあらゆる場面で多くの介助が必要です。
この記事では、要介護4の具体的な状態や要介護5との違いを説明するとともに、要介護4の方が利用できるサービスを紹介します。
要介護4とは
要介護4は立つ、歩く、座る、座った姿勢を保持するなどの基本的な動作が難しくなります。一人で食事、入浴、更衣、排泄などを行うことができず、介護者の介助がなければ生活することが難しい状態です。
また、認知症によって思考力や理解力が低下し、意思の疎通や言語コミュニケーションが困難な状態です。
要介護4と要介護5の違い
要介護5は要介護認定区分のなかで最も介護度が高く、重度の要介護状態です。生活のほとんどが寝たきりで、食事、入浴、排泄などほぼ全ての日常生活場面で、常時の介護を要します。
また、重度の認知症を患っており、意思の疎通や言語コミュニケーションが困難です。加えて、人によっては医療的ケア(経管栄養、吸引等)が必要な場合があります。
要介護4の方が利用できる介護サービス
要介護5の方は「介護サービス」を利用することができます。介護を必要とする方の生活上のサポートをする位置づけで、要介護者が介護サービスを受けながら自分らしい生活を送ることを狙いとしています。
なお、介護保険サービスを利用するには、無料で作成できるケアプランが必要となります。
介護サービスの詳細はこちらのコラムをご覧ください。
要介護4の方のケアプラン例
以下は、要介護4の方が自宅で生活する場合(家族等と同居)のケアプラン例です。
<要介護4:利用者の自己負担割合が1割の場合>
要介護4の方の居宅サービスの利用限度額は315,876円、自己負担額は31,587円です。(札幌市、1割の場合。一定以上の所得がある場合は2割または3割)
限度額を超えてサービスを利用した場合、超過した分の費用については、利用者が全額を自己負担しなければなりません。
利用できる介護施設
要介護4の方が入居可能な介護施設は主に以下の3種類です。
介護付き有料老人ホーム
介護付き有料老人ホームは、主に民間企業が運営する高齢者向けの施設で、入居者に介護サービスが提供されます。要介護4の方も入居が可能な施設があり、認知症を抱えていても入居可能です。
入居する要介護4の方には、その方の心身状態に合わせて、食事・入浴・排泄介助などの介護サービスだけでなく、調理・掃除・洗濯などの身の回りの世話が提供されます。
住宅型有料老人ホーム
住宅型有料老人ホームは、自立または軽度の要介護状態の高齢者が入居する施設で、主に民間企業が運営していています。要介護4の方も入居可能な施設があります。
入居者が訪問介護、通所介護などの介護保険サービスを利用する場合、まずは担当の介護支援専門員(ケアマネジャー)に相談し、ケアプランを作ります。その後、サービス提供事業者と契約して利用します。
グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
グループホームは、要支援2以上で認知症を抱える高齢者が入居する施設で、要介護4の方も入居することが可能です。施設に入居する方は5~9人と少なく、家庭的な雰囲気のなかで、自分らしく生活することを目指します。
要介護4の方が入居した場合、食事・入浴・排泄時の身体介護だけでなく、調理・掃除・洗濯などの身の回りの世話に関するサービスも受けられます。
その他の施設
その他、要介護4の方が入居できる介護保険施設は次のとおりです。
詳細はこちらのコラムをご覧ください。
よくある質問
要介護4の方に関するよくある質問は以下のとおりです。
自宅での生活は可能?
要介護4の方でも、同居する家族の介助を受けながら、介護保険サービスを利用すれば自宅での生活は可能です。
しかし、要介護4は生活のあらゆる場面で多くの介護を要する状態であるため、どうしても同居する家族の身体的・精神的負担が大きくなります。
自宅での介護が長期化した場合、家族が体調を崩してしまえば、本人と共倒れになる恐れがあります。
このような事態に陥る前に、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談し、施設への入居を検討することをお勧めします。
介護サービスを利用するにはどうしたらいい?
要介護4の方が介護サービスを利用する場合、自宅でサービスを受けるのか、施設に入居してサービスを受けるのかによって、順序が異なります。次のとおりです。
居宅サービスの場合
まず居宅介護支援事業所に対して介護保険サービスを利用したい旨を相談し、担当のケアマネジャーと面談します。
その後、利用したいサービスの種類や負担可能額に応じたケアプランが作成され、それに基づいて介護サービスを利用します。
施設サービスの場合
入居を希望する介護施設へ連絡し、日時調整のうえ施設見学を行います。その後、入居申し込みを行い、審査面談を通じて入居可否が決定されます。
介護施設のなかには待機者(施設への入居を待つ人たち)が多く、入居までに時間がかかる場合があるため、同時に複数の施設に申し込んでおき、空きが出た段階ですぐに入居できるよう工夫しましょう。
ただし、老老介護や家族の介護疲れによって心身ともに疲弊している状況であれば、介護保険施設に優先入居できる措置が行われることがあります。詳しくは、地域包括支援センターや、担当のケアマネジャーに相談してください。
まとめ
要介護4の方は重度の要介護状態であり、自立した生活を送ることが難しいです。また、認知機能の低下が見られ、生活のあらゆる面でサポートを必要とします。
要介護4が自宅で生活する場合には、家族が同居して常時の介護をしなければならなくなり、介護者は身体的・精神的負担が大きくなるリスクがあります。本人・家族の共倒れを防ぐため、早めに施設への入居を検討しましょう。
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