【軽度認知障害(MCI)とは?】早期発見で認知症リスクを減らそう<br />|北海道札幌市周辺の介護施設を探すなら「介護コネクト」

【軽度認知障害(MCI)とは?】早期発見で認知症リスクを減らそう

ケアリエコラム>認知症関連

厚生労働省の示す「認知症施策の総合的な推進について(参考資料)」によると、認知症有病者の数は2025年に約700万人となると推測されています。

 

また、軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)は400万人とされています。

 

軽度認知障害(MCI)とは、日常生活への影響があまりない程度の記憶障害・物忘れが出ている状態です。認知症ではありませんが、健康な状態とも言えず、一定数認知症に移行することが指摘されています。

 

この記事では、軽度認知障害(MCI)の症状や特徴などを紹介するとともに、その対処法を解説します。

 

 

”ざっくり”この記事でわかること

軽度認知障害(MCI)は…

・認知症になる一歩手前の状態

・早期発見が重要!

・適切な対処をすれば健康な状態に戻ることができる

 

 

-目次-

1.軽度認知障害(MCI)の概要

2.軽度認知障害(MCI)の症状

3.軽度認知障害(MCI)の対処法

 3-1.早期発見

 3-2.栄養バランスの取れた食事

 3-3.定期的な運動

 3-4.社会的交流の機会

4.家族が軽度認知障害(MCI)と診断されたら

 4-1.軽度認知障害(MCI)を知る

 4-2.適切な治療を受け、支援機関とつながる

 4-3.本人の心のケア

5.まとめ

 -参考文献

軽度認知障害(MCI)の概要

厚生労働省は前掲書にて軽度認知障害(MCI)を次のような状態だとしています。

 

・正常と認知症の中間の状態

・物忘れはあるが日常生活に支障がない

・年間10~30%が認知症に進行する

・一方、正常なレベルに回復する人もいる など

 

軽度認知障害(MCI)とは、物忘れや記憶力低下が見られるものの、それ以外の認知機能の障害が少ないことから、あまり日常生活に影響のない状態だといえます。

 

具体的に言えば、行き慣れている場所に行ったり、使い慣れているテレビのリモコンは問題なく使えるけれども、新しい場所に行ったり、使ったことのない家電製品を使うのが苦手になります。

 

日常生活でも大きな支障はなく送ることはできますが、家事などをテキパキと行うことが難しくなる状態です。

軽度認知障害(MCI)の原因

MCIの原因は様々で、最も多いのはアルツハイマー病によるものです。その他、脳血管障害、レビー小体病や頭部外傷、脳腫瘍、正常圧水頭症なども原因だといわれています。

 

原因によって症状や進行速度が異なるため、早期発見と適切な診断が重要です。

軽度認知障害(MCI)の症状

軽度認知障害(MCI)の症状は、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

 

症状

内容

同じ話を繰り返す

先ほど話した内容を繰り返す、先ほど尋ねたこと・質問を繰り返してしまう

忘れ物が多くなる

忘れ物や探し物が多くなり、過去の出来事や日々の出来事を思い出すのが難しくなる。友人とのアポイントメントや外出予定を忘れる

外出や人付き合いが億劫になる

外出や他者との交流が減り、段々と無気力になる。外出をする際の服装や身なりを気にしなくなる

何をするにも時間がかかる

掃除や洗濯の段取りが悪く、効率良く進めることができない。料理の味付けを忘れてしまう

 

軽度認知障害(MCI)の対処法

軽度認知障害(MCI)の対処法としては、以下のとおりです。

早期発見

認知症は早期発見・早期治療が大切ですが、軽度認知障害においても同様です。記憶障害などの変化を感じた時点で、医療機関に相談するとともに適切な診断・治療を受けられるようにしましょう。

栄養バランスの取れた食事

栄養バランスの取れた食事は、心と身体の健康の維持・増進に繋がります。主食・主菜・副菜を組み合わせた健康的な食事を取ることで、軽度認知障害・認知症を未然に防ぎましょう。

定期的な運動

軽度認知障害(MCI)・認知症の予防には、定期的な運動も効果的だと言われています。有酸素運動と筋力トレーニング、バランス運動の3つを組み合わせると良いでしょう。

社会的交流の機会

社会的な交流が減ると、軽度認知障害(MCI)・認知症に繋がる恐れがあります。年を取っても、家族との交流だけでなく、地域において友人・知人と交流する機会を持ち、社会的な関わりを持ちながら生活し、心身ともに健康な状態にする努力をしましょう。

家族が軽度認知障害(MCI)と診断されたら

家族が軽度認知障害(MCI)と診断されたらどう対処したらよいでしょうか。

以下、詳しくみていきましょう。

軽度認知障害(MCI)を知る

軽度認知障害(MCI)についての情報を収集するとともに、専門医からの診察を受ける際には疑問点を解消するなどし、病気の特徴や予想されるリスクについて理解を深めましょう。

適切な治療を受け、支援機関とつながる

軽度認知障害(MCI)になった場合、医療機関で適切な治療を受けるだけでなく、福祉分野の専門職が活躍する地域包括支援センターなどの専門機関に相談して、現状を伝えておくと良いでしょう。

 

同センターは何かあったときに気軽に相談できるだけでなく、地域の社会資源やサービス利用につなげてくれる心強い味方です。

本人の心のケア

軽度認知障害(MCI)を患う当事者が、自身の状態を自覚していることがあります。本人の尊厳を守り、自尊心を傷つけるような対応は避けましょう。

 

できないことを嘆くのではなく、できることにスポットを当てそれを維持する支援が求められるでしょう。

まとめ

軽度認知障害(MCI)の恐れがある場合は、早めに医療機関を受診し、早期発見・治療することが大切です。

 

この記事で紹介した状態になったり、MCIを疑うような症状が出た場合には、かかりつけ医に相談して受診するか、先述の地域包括支援センターに相談してみてください。


施設探し・介護のご相談は介護コネクトにお任せください-

 

お電話からのご相談はこちら/

WEBからのご相談はこちら/

 

この記事の関連記事

【要支援1とは?】要支援2との違いや入居可能な介護施設、ケアプラン例を解説

要支援1は、7段階に分かれている要介護認定区分のうち、最も自…

要支援1は、7段階に分かれている要介護認定区分のうち、最も自…

【要介護認定区分とは?】要支援・要介護、全7段階の心身状態の違いを解説

要介護認定区分とは、市町村の実施する要介護認定で定められた基…

要介護認定区分とは、市町村の実施する要介護認定で定められた基…

終活への大切な一歩【オンラインアカウントの整理】

みなさん、こんにちは。最近ではインターネットを使った様々なサ…

みなさん、こんにちは。最近ではインターネットを使った様々なサ…

【認知症予防に効果的な食事】ポイント5つとMIND食について解説

認知症予防には、毎日の食事が重要な役割を果たします。 この…

認知症予防には、毎日の食事が重要な役割を果たします。 この…

【成年後見制度とは】 任意後見制度と法定後見制度の違い、よくある質問5つを解説

成年後見制度は、認知症や障害などによって判断能力が十分でない…

成年後見制度は、認知症や障害などによって判断能力が十分でない…

【介護予防センターはどんな場所?】 3つの役割と介護予防教室の実施例を紹介

介護予防センターは、地域に住む高齢者が健康なうちから介護予防…

介護予防センターは、地域に住む高齢者が健康なうちから介護予防…

【日常生活自立支援事業とは?】サービスの内容と流れを解説

認知症高齢者の暮らしのなかには、様々な不安や疑問があるのはも…

認知症高齢者の暮らしのなかには、様々な不安や疑問があるのはも…

【認知症予防になる食べ物】 今日の食事が20年後の身体をつくる!

近年、認知症患者数は増加傾向にあり2025年には700万人、…

近年、認知症患者数は増加傾向にあり2025年には700万人、…

北海道限定介護コネクトの電話番号 お問い合わせ