【要介護認定区分とは?】
要支援・要介護、全7段階の心身状態の違いを解説

ケアリエコラム>介護制度関連

要介護認定区分とは、市町村の実施する要介護認定で定められた基準で、介護を必要とするレベルを数値化したものです。全国一律の基準として定められています。

 

この記事では、要介護認定と要支援と要介護の違い、要介護認定区分ごとの違いなどを解説するとともに、区分ごとに利用できる介護サービスを紹介します。 

 

 

”ざっくり”この記事でわかること

・要支援・要介護の違い

・要介護認定区分7段階の身体の状態の目安、受けられるサービス

・要介護認定は更新がある

 

 

要介護認定とは

要介護認定とは、要介護状態にある方の心身機能がどの程度なのか、市町村が調査を行い、その度合い(区分)を認定するしくみです。

 

1次判定の認定調査票は、74項目から構成されています。(参照:認定調査票(概況調査)|厚生労働省簡単にチェックできるサイトもありますので、認定機関に行く前に気になる方はチェックしてみるのも良いかもしれません。(参照:https://j-dental.or.jp/JEDA/oralcareC/nintei/nintei21.php

 

この認定調査を受けた高齢者は、自身が介護を必要とするレベルによって自立、要支援1・2、要介護1~5のどれかに判定されます。

 

認定の流れは以下の記事で詳しく解説しています。

 

 

要支援・要介護の違い

要介護認定区分は、自立を除き、要介護と要支援の2つに大別されます。それぞれがどのような状態なのか、簡単に説明します。

 

区分

状態

要支援

1・2

日常生活動作(食事・排泄・入浴など。以下、ADL)では自立しているものの、起き上がりや立ち上がりにおいてやや不安が見られ、また手段的日常生活動作(買い物、服薬、電話、食事の支度など。以下、IADL)では見守り・一部介助が必要な状態。

要介護

1~5

最も軽い状態は要介護1であり、起き上がりや歩行、立ち上がりを自力で行うのが難しく、見守りや付き添い、一部の介助が必要。最重度の要介護5は、意思疎通が難しく、ほぼ寝たきりの状態であるため、常時介護を必要とする。

 

要介護認定区別身体の目安

要介護認定区分は自立を除いて7区分に分かれており、それぞれに違いがあります。以下のとおりです。

 

区分

身体の目安

要支援1

ADLの一部に介助が必要

基本的なADLは自立して行うことができる。IADLの一部では見守りや部分的な介助が必要な状態

要支援2

IADLの一部に介助が必要

要支援1の状態に近いが、下肢筋力の低下によって立ち上がり・歩行に不安がある状態。今後、要介護状態になる恐れがある。

要介護1

IADLに介助が必要

要支援1・2よりもIADLでは部分的な介助が必要となる。また、下肢筋力の低下により、立ち上がり・歩行の場面で一部の介助が必要。

要介護2

ADL・IADL共に介助が必要

ADLでは、歩行や洗身などで部分的な介護を要し、IADLでは薬の内服、金銭管理、簡単な調理が難しくなる。また、人によっては認知症により日常生活を送るうえで支障が出る。

要介護3

中度の介護が必要

認知症が進行しADLの低下が見られる。自力での寝返り、トイレ、歯磨き、衣類の着脱が難しい。また、自立歩行が困難で、杖や歩行器、車いすを利用している状態を含む。

要介護4

重度の介護が必要

要介護3以上に多くの場面での介助が必要。両足での立位が困難で、移動には車いすが必要。常時の介助がなくては日常生活を送ることが難しい。認知機能の低下が著しく、やっと会話が行えるほど

要介護5

最重度の介護が必要

重度の認知症や麻痺があることによって、日常生活動作の全てにおいて常時の介助がなくては生活することが困難な状態。外出の頻度は著しく減り、ほぼ寝たきりの状態で、意思の伝達が困難

参考:「要介護認定の仕組みと手順」厚生労働省 老人保健課

 

要介護認定区分ごとに受けられるサービス

介護保険制度では、要介護認定区分ごとに利用できるサービスの種類が異なります。

それぞれの区分でどのようなサービスが利用できるのか、代表的なものは以下のとおりです。

 

対象

内容

要支援

1・2

・心身機能の向上・維持を目的とし、要介護状態になるのを防ぐための様々なサービス

 

・介護予防サービス(介護予防訪問介護、介護予防訪問リハビリ、介護予防居宅療養管理指導など)

 

・地域密着型介護予防サービス(介護予防小規模多機能型居宅介護、介護予防認知症対応通所介護など)

要介護

1~5

・利用者に対し、食事・入浴・排泄などの介助、日常生活上の世話などを行うサービス

 

・居宅サービス(訪問介護、訪問看護、通所介護、短期入所など)

 

・地域密着型サービス(定期巡回・随時対応型訪問介護看護、小規模多機能型居宅介護、夜間対応型訪問介護など)

 

・施設サービス(介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護医療院) など

参考:「要介護認定の仕組みと手順」厚生労働省 老人保健課

 

 

上記のうち、どのサービスを利用したら良いのか分からない場合は、担当する介護支援専門員(以下、ケアマネジャー)に相談すると良いでしょう。

ケアマネジャーは、各区分の支給限度額(詳細は次項)と利用者のニーズに合わせてケアプランを作成してくれます。

 

 

介護保険の利用限度額

介護保険制度では、要介護認定区分ごとに利用できるサービスの量(利用限度額)が定められています。また、地域格差を埋めるために地域ごとに単位が異なります。札幌市の場合は以下のとおりです。

 

<在宅介護サービス利用限度額/札幌>

区分

支給限度基準額

要支援1

5,032単位

要支援2

10,531単位

要介護1

16,765単位

要介護2

19,705単位

要介護3

27,048単位

要介護4

30,938単位

要介護5

36,217単位

 

<1単位あたりの単価/札幌>

サービスの種類

単価/1単位

訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、夜間対応型訪問介護、定期巡回・随時対応型訪問介護看護、居宅介護支援、訪問型サービス(総合事業)、介護予防ケアマネジメント(総合事業)

10.21円

訪問リハビリテーション、通所リハビリテーション、短期入所生活介護、認知症対応型通所介護、小規模多機能型居宅介護、看護小規模多機能型居宅介護

10.17円

通所介護、短期入所療養介護、特定施設入居者生活介護、認知症対応型共同生活介護、地域密着型特定施設入所者生活介護、地域密着型通所介護、通所型サービス(総合事業)

10.14円

居宅療養管理指導、福祉用具貸与

10.00円

出典:なるほど実になる介護保険|令和5年度(2023年度)版|札幌市

 

例えば、要支援1で訪問介護サービスを利用する場合の支給限度額は、5032単位×10.21円=51,736円(端数切り捨て)となります。

 

利用限度額の範囲内でサービスを利用した場合、利用者は1割の自己負担で受けられます。(一定以上の所得がある場合は2割または3割)。

 

一方、限度額を超えた場合、その超過分は全額自己負担となるので注意が必要です。

判定された要介護認定区分に不満がある場合は?

判定された要介護認定区分に不満がある場合、都道府県に設置されている介護保険審査会に不服申し立てをすることができます。

 

介護保険審査会は、要介護認定の過程で調査内容や手法に問題がなかったかをチェックし、場合によっては市町村に対して再調査するよう求めます。再調査の結果によっては、判定された認定区分が変更されることもあります。

要介護認定区分はいつ更新される?

認定を受けた区分には、有効期間が設けられています。なぜなら、申請者は加齢に伴って心身機能が低下していくからです。

つまり、一度受けた区分がずっと続く訳ではなく、次の有効期間が訪れる前に更新認定を受けることができます。(申請者の申請に基づく)

 

・新規申請で認定された場合:原則として6カ月

・更新認定の場合:原則として12ヶ月

 

万が一、申請者の心身状況が悪化している場合には、要介護度が高くなる可能性があります。心身の状況変化に合わせて、要介護度も更新しておくと安心です。

まとめ

この記事では要介護認定区分について解説しました。介護を必要とするレベルによってその区分が判定され、判定された区分によって、利用できるサービスの量や種類が異なります。

 

ご自身がどのような介護サービスを利用できるのか分からない場合は、市町村の担当窓口や、地域包括支援センターへ相談してみましょう。

 

 

 

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-この記事の執筆者-

 

ケアリエコラムチーム

「介護コネクト」のコラムを執筆するチームです。介護や高齢者の健康・生活に役立つ情報をご紹介します。

 

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